フィリピンで小麦粉を購入しようとするときにぶち当たる壁のひとつに、
「どれが強力粉・中力粉・薄力粉なんだ?」
ということです。
なぜならぱっと見、すべて、
「ALL PURPOSE FLOUR(AP)」
という名前で販売されているからです。
・・・オール・ポーポス・フラワー(万能小麦粉という意味だと思われる)。
・・・「AP」という略号でサリサリ・ストアでも売っています。
このAP、
「これ使っとけば大枠オッケー粉」
というように私は理解していました。
小さいイングレ表示をチェックしてみると、成分が意外と細かく数値化されてはいます。
しかしながら、はたして日本基準で考えて、うどんや天ぷら、たこ焼きやお好み焼きを自宅でつくる場合にはこのAPでいいのしょうか?
フィリピンは食にこだわりが無いのでなんでも一緒なのか??(ありえます)
独自に考察していこうと思います!
目次
強力粉・中力粉・薄力粉の基準
まずは、自分の知識自体があいまいなので、ここで整理しておきたいと思います。
各種小麦粉の特徴や使用用途は概ね以下のようになります。
強力粉・・・たんぱく質が多く、粘弾性(粘り・弾力性)に富むため、パンやピザ、中華麺向き。(主としてアメリカ・カナダ産)。タンパク質含有率は11.5%−13.5%
中力粉・・・たんぱく質の含有量は中くらいで、うどん(ゆで麺や乾麺)など向き。(主としてオーストラリア・国内産)。タンパク質含有率は8%ー10.5%
薄力粉・・・たんぱく質が少なく適度にやわらかいため、天ぷらなどの料理、ケーキやお菓子向き。(主としてアメリカ産)ケーキ、お菓子など。タンパク質含有率は6.5ー8.5%
各種、小麦粉用語の英単語
強力粉・中力粉・薄力粉にも、英語があるということがわかりました。
また、成分表示にもいろいろと英単語が出てくるので、ここでおさらいしておいた方が良いようです。
- 強力粉・・Bread Flour / Strong Flour
- 中力粉・・All-Purpose Flour
- 薄力粉・・Cake Flour
- Pastry flour ・・All Purpose flour(中力粉)と Cake flour(薄力粉)の間ぐらいの粉
- タンパク質・・Protein
- 炭水化物・・Carbohydrate
フィリピンのAll-Purpose Flourは強力粉!?
ここで持ち上がった疑問は、もしかしてフィリピンAll-Purpose Flour(万能小麦と理解しているもの)は「強力粉」に近いのか?ということです。
英語の成分表示から、いくつかメジャーな小麦粉を調べてみます。
改めて、一般基準をおさらいします。
粉の種類は「タンパク質」の含有量で変わります。
種類 | 強力粉 | 中力粉 | 薄力粉 |
タンパク質 | 11.5%−13.5% | 8%ー10.5% | 6.5ー8.5% |
フィリピンでよく見かける小麦粉たち
タンパク質4g➗全体30g=13.3%
非常によく見かける小麦粉。
しかし強力粉の可能性がある。
2、マヤ All-Purpose Flour
こちらも非常によく見かける。
しかし強力粉の可能性がある。
3、Wooden Spoon All-Purpose Flour
あまり見かけない気がするが、リープラザにうっていたかな〜?という程度。
中力粉の範囲。
通販であればよく売っている。
4、White King All-Purpose Flour
タンパク質3g➗30g=10%
あまり見かけない気がするが、シティ・モールでは売っていた。
中力粉の範囲。
5 、Cream All-Purpose Flour
これは店頭でよく見かける小麦粉だが、成分表示が意味不明で理解できない。
フィリピンで強力粉が欲しい場合(ご家庭版)
この2種類の All-Purpose Flourで代用可能(おそらく)
フィリピンで中力粉が欲しい場合(ご家庭版)
この2種類の All-Purpose Flourで代用可能(おそらく)
フィリピンで薄力粉が欲しい場合(ご家庭版)
ドゥマゲッティではAll-Purpose Flourという名前で薄力粉に近いものは見当たらない為、Cake flourか、米粉を活用する必要があります。
ちなみに、天ぷら粉は輸入ものがそこら中で入手可能です。
粉を混ぜる場合(餃子の皮)
私は餃子の皮を時々自作しますが、その場合はAll-Purpose Flour(強力よりの)と米粉(薄力粉代わりを混ぜます。
使用するAll-Purpose Flour(強力よりの)はこちらです。
大体、米粉の割合を15%程度混ぜています。
この米粉の割合が20%以上になってくると破れやすくなってきます。
100%強力粉でも大丈夫なのですが、少しネチネチ感が強い気もします。
フィリピンの小麦粉まとめ
結果として・・・
試行錯誤とトライ&エラー
で理想の小麦粉を見つけ出していく(調合していく)しか無そうです。
日本であれば、優秀な日清製粉などの小麦粉が安く手に入りますし、各種用途に合わせた小麦粉も多種多様にあります。
しかし、フィリピンやその他海外では事情が異なります。
料理の種類も違います。
めんどくさい、と感じるときもありますが、
日本にいるときには一ミリも考えもしなかった、小麦粉たちの性質をゼロから考える必要があるのも海外生活の醍醐味であると言えると思っています。
無駄に生活力・生命力が高くなります!